田崎さんのノート

p38 有理数の総数というのは好ましくない表現かと。「濃度」という概念にこの名前で楔を打ったのだから。google:有理数の総数
たとえば、日常用語だと「彼はエネルギーに満ちている。」「彼は力に満ちている。」は取り替えられそうだけれども、物理でこれを取り替えられたら困りますよね。

p44

古典力学や電子回路論で複素数を使うことは多いが、それは、あくまで数学的な道具に過ぎず、物理的に不可欠なものではない。しかし、量子物理学においては話はまったく違う! 量子論では物理系の記述のためには、どうしても複素数を用いる必要があるのだ。

言いたい事はとてもよくわかるのだけれども、たとえば、有理数のベクトル列に適当に同値類入れて割ったもので表すこともできるかと。回路論と量子力学における複素数を用いる必要性は似たようなものだと思います。
複素数量子論で実在が示されたみたいな考え方には賛同しない人間だからなあ。う〜ん。僕の中でまとまったらまた連絡をすることにしよう(顔。

集合としてみたとき、Cは二つの実数の組の集合R^2と同じものである。

「同じもの」という概念の脇の甘さがちょっと。
集合としてみたとき、ってことは、(C,Ω,Σ)の代数系と(R^2,Ω',Σ')の代数系の底の集合が「同じ」ということだろうけれども、集合として「同じ」っていうのが、圏論の同型だったら、まあそりゃそうだ。だけど、それだと、

集合としてみたとき、CはRと同じものである。

が真になって、なんか違うだろうなあと考えると、集合としてではなくて、加法群としてみたときに同型がいいたいことじゃないのかなあ、と勝手に assume 。


\Large \bar{\mathbb{Q}}