組織犯罪規制法によりタバコ会社に下った命令
アメリカのタバコ会社4社が、タバコの健康への影響について広告を出さなくてはいけなくなった。6年間の裁判の末、4社は組織犯罪規制法に違反したと認められ、テレビ及び新聞で広告をすることを命じられていたのだが、その広告がとうとう出る。
広告は5種類あるのだが、その内容がどれもなかなかに凄まじいので翻訳して紹介する。
低タール、ライト、ウルトラライト、マイルド、天然などのタバコが、健康に対して大差ないことについて
連邦裁判所は、アルトリア、R.J.レイノルズ・タバコ、ロリラード、フィリップモリスUSAに対して、ライトタバコが普通のタバコと同じくらい害があることについて次のように広告することを命ずる
- かなりの喫煙者がタバコをやめずに低タールやライトタバコに切り替えているのは、低タールやライトタバコの方が害が少ないと思っているから。それ、勘違い。
- 低タール、ライトタバコを吸っても、基本的に同じ量のタールとニコチンを吸うことになるんだ。
- どんなタバコでも、癌、肺の疾患、心臓発作、早死を引き起こす。低タールでも、ライトでも、ウルトラライトでも、マイルドでも、天然でも。安全なタバコなんてない。
裁判所による命令の原文: https://ecf.dcd.uscourts.gov/cgi-bin/show_public_doc?1999cv2496-6227
なお、タバコの危険性についての広告は、2017年11月26日日曜日よりアメリカ全土で行われる。テレビコマーシャルは、52週間に渡って週5回、平日(月曜から木曜)のゴールデンタイムに45秒枠で3大テレビネットワークに流れる。新聞広告は、43社以上の日曜版に全面広告を14週間で5回出すことになっている。スペイン語版も作り、ネットでも Flash または Javascript を用いた動画広告を出す必要がある。
もちろん、費用はすべてタバコ会社持ちである。
さすがアメリカ。やることがえげつない。