バナッハ・タルスキーの定理(逆理)(パラドックス)

内部が空でないR^3の有界部分集合A,Bに対して、AとBは分割合同である。
簡単にいうと、三次元(以上でもよい)内の大きさが有限な物体を持ってきて、「切る 回す ずらす 貼る」を有限回繰り返すと、あ〜ら不思議。好きな大きさの好きな物体にできます、ということ。例えば、豆粒大の球を二つに増やすこともできるし、太陽の大きさまで広げることもできる。
で、悪友の意見として「あんなのパラドックスじゃない。選択公理を使って非可測集合を経由しているのだからできるのは直感的に明らか。当然だよ。むしろ二次元以下ではできない*1ほうが不思議。」その場でした反論は「この場で自力で証明できないことを直感的なというのは暴挙だ。それはおいておいても、あれがパラドックスなのはきれいな球二つに戻せるというところではないのか。ナイフで切るような切りかたならば、球を同じ体積の立方体に変えることはことすら有限回の操作では不可能だ。」というもの。どうでしょう。
参考:http://suuri.sci.ibaraki.ac.jp/~yamagami/btp/btp.html

他にあった意見の何回も繰り返せばそりゃ行く気がするというのは少し的外れなだと思う。何度も切っていても分ける数を増やして一気に貼りあわせれば1回でいいのだから。

*1:SO(3)の非可換性が効いている