パリティの破れ

実は上の話は NATROM さんの

L型アミノ酸の優位が量子レベルの非対称性から来ているとするならば、パリティ保存則の破れがマクロレベルの非対称性の起源であることになる。

http://d.hatena.ne.jp/NATROM/20070531/p1
に対しての流れでできた話で、これはただの偶然だと私は思っています。(もちろん、この話はまったく詳しくないから何か驚異的な関係があるのかもしれない。)

ちょっと調べた限りでは、マーチソン隕石の中で偏っていたことを円偏光由来とするものがあってそういう考えは理解できるのです。しかし、なんといっても、スケールがぜんぜん違う。弱い相互作用の絡む反応なんてめったに起きないわけだから、そういった反応がどうやってドミナントになるか、というのは。

印象としては、陸が北半球に多い理由を地球の自転方向に帰着させようとするくらい遠いようにみえます。

あー、もちろん、量子重力理論がないと人間の意識は説明できない、というペンローズ仮説があったように、仮説の段階では何を言ってもいいだろうし、そうなの「かもしれない」けれども、この理論もそれくらい相当信じられない仮説だなあと思うのです。ただ、面白いのは確かですよね。話としてはよくできています。あまり本気にしてはいけない、ということでしょうか。

偶然であることを示せ、というのは悪魔の証明だから難しいですが、検証のしかたとして、生命起源に関する理論がもうちょっときちっとして、原始地球でのアミノ酸のスープがラセミ体であるようならば、くらいでしょうか。