リンネ

リンネは分類学を作ったとされているわけだが、生物の分類を行ったことは運がよかったともいえるだろう。レトロウイルスによる逆転写や細胞内共生、プラスミドの取り込みがあるにしても、生物は進化により分化していくために遺伝的な距離によって木構造を成し、そして遺伝的な距離が形質的な距離にほぼ関連付けられる。実は、リンネは鉱物も同じように分類しようとしたという。しかしながら、鉱物の分類は木構造ではうまくいかない。それは鉱物の生成原理を考えれば分かるだろう。各成分の含有率、冷却速度、そういった要因が直交して存在している。この直交性が木構造を不適切なものとするのだ。


つまり、ある分類方法が妥当であるかはその対象となる集合がいかなるものであるかによるということだ。