量子力学と光
ここ、セミナーの予習ジャックしました。
Selected Aspects of Few-Cycle Laser Pulses and Nonlinear Optics
光の強度
目は電場自体を感知していないが、単位時間当たりの光子の数を感知している。古典的にはポインティングベクトルの時間平均の強さ。真空中の平面波ではでこれは常に直交しているので
電場は正弦波で振動しているから時間平均を取ると半分になって
レーザー共鳴器中の電場
波動方程式を解くと平面波は
(2.17)
c.c. は complex conjugate (複素共役)ね。光の分散関係を満たさなければいけない。(波動方程式に代入)
(2.18)
p.12 para.1
いま共鳴器考えているから両端に鏡があって距離をLとして、でないと自分と打ち消しあってしまうので困る。ようするに、 (2.20,21)
p.12 para.2
これの重ねあわせで一般解なので。
(2.22)とできる。(2.17を加法定理で展開して位相差を適当に吸収した。)
これはとの具合に激しく因る。(a)-(c)が例。
まず、ここでモデルを単純にするためにのプラスマイナス3割までの波長のみが存在して同じ強度であって、その外では0としよう。
p.12 para.3,4,5
(a)は位相ランダム。continuous-wave (cw) laser (連続波レーザー) で欲しいものではない。
(b)位相を合わせた。図はほど縮小された。周波数ごとの速度は一定。の逆数に比例したパルス幅。これを実験的に作るには mode-locking という方法を使う。隣り合う周波数同士の間隔を一定にすることで、中央から二つずつ組にしていくと中央の周波数と一緒になるので位相は固定される。
(c)周波数ごとの速度を一定でなくした。パルスはまったく同じものというわけにはいかなくなる。これは群速度と位相速度が異なるから。パルスの周波数と対応するものとして carrier-envelope offset frequency (CEO)が定義できる。
一般解を積和の公式でとおきなおす。(すべての周波数が等間隔だから。)はパルスの包絡線と呼ばれる。N=0のものはこのを CEO phase と呼ぶ。これは他の phase とは区別されなければならない。
p.14 para.1
周波数の特徴を調べるためにフーリエ変換する。
は光学的スペクトルの包絡線。普通測定しているのはこれ。が顕著にでかくなるのは
隣同士が強めあうようなところでだから
(2.30) これを変換して
(2.31) ここから周波数はoffsetをもって等間隔に並んでいることが分かる。これを0にできると整数倍に綺麗に並ぶ。
example2.3
具体的な数値。100MHz、57MHzの例。
p.12 para.1
にできると周波数の定規のように扱える。
めちゃ大変だった数百テラヘルツ領域の周波数がGHzあたりとつながる。
基礎定数の揺らぎも測定できるのではないかと考える人もいる。リュードベリ定数がからそれ以上の精度で測れると、これは微細構造の定数とも関連がつくかもしれない。数年越しに測ると値が揺れているかもしれない。
p.12 para.2
の選び方に注意しないといけない。
実際は低周波数の波はそれほど効果的にはでていないので周波数に対して独立という仮定が崩れると、ゲージ不変性が壊れて訳分からない結果が出てくることさえある。
example2.4
訳の分からない結果の具体例を正規分布パルスを考える。
0を代入すると[\phi=0]だと本来存在し得ないはずの周波数0が多く含まれてしまう。
半周期のパルスでは正の周波数の部分の重心がよりも 20%までCEO phase しだいでずれてしまう。これは負側の山の裾が正側に食い込むからである。単周期のパルスではこのシフトは十分無視できての近似が使える。
正規分布は特に悪い例だが気をつけなければならない。普通は単周期のパルスの包絡線を定義することは問題ない。
もっとも短いパルスは厳密には定義できないが、可視光の1.5-3eV程度の範囲で作るとするとsinc^2の波ができるが継続時間は2.44fs程度になって、1.84fsが搬送波の長さだから1.3周期になる。