対称性由来の非対称性と非対称性由来の対称性

ゲージ理論の初歩を学んだときに、U(1)対称性から電磁気力が出てきたのは確かに感動だった。それは、この世は対称であり一見そうでなかったとしても対称性が破れているがゆえにそうなのであって、もっと大局的に見れば対称性があるのだ、という主張を信じ込みたくなるだけの説得力があった。しかし、波紋のプログラムを書いて、それが格子方向に非対称であるにも関わらず円形な波紋が広がっていったときには非対称性が対称性を生む、というその逆を感じさせるだけの感動があった。