いくつかの事故が重なって、国外からアメリカの確定申告をする羽目になった。
国外にいてもそれほど難しくはない。本来1万円かからずにできるところで無駄な手間を掛けたので他山の石となるようこれをしたためる。
幸いにして SSN (社会保障番号)を持っているので少し簡単だった。持っていない場合は Form W-7 を使用して ITIN (納税者番号)を取得する話になる。パスポートの原本を郵送したくなければアメリカ大使館に行くことになり、通常7週間かかるらしい。
確定申告の方法は郵送にすること。電子申告だと先方が辻褄があっているか確認していくれるから楽と思いがちだが、電子申告が認められている州は限られており、複雑なヤク・シェイビング(ヤクの毛刈り)をした挙げ句にできないことが判明する。
電子申告では IRS (内国歳入庁)のアカウントを作ることになり ID.me でのアカウント作成が求められるが、こちらの方向に行ってはいけない。
無益なヤクの毛の話をしよう。日本の住所の認証のために、英文の住所の書かれた公式の書類が必要になる。英語で調べると日本在住で国際免許証でできたという記述があるがこれは駄目だ。プラスチック製の国際免許証は認証に使えるが日本の国際免許証は紙製だ。そこで銀行に行って住所を証明する書類を作ることになる。オンラインで写真を送って待っていると、オンラインでの面談が予約できる。オンラインで面談をするとアカウントが認証される。ここで電子申告ではできないことを理解した。
郵送にすると決めればそれほど大変ではない。状況によって色々なフォームを埋めることになるだろう。生成 AI に聞くとどこの行に何を書くかまで教えてくれた。少々間違っているが修正できる範囲で助けになるだろう。はじめあっていた行番号も適当に大きくしていくのでだんだんずれていった。私がした中で少しややこしかったのは Form 8833 で租税条約を引いて事情を説明するあたりくらい。あとは、印刷をして国際郵便で送るだけだ。
口座番号を書いておいたのだが振り込めなかったのか3ヶ月ほどで IRS から小切手が送られてきた。日本で米ドル小切手の換金をしてくれるのは SMBC 信託銀行プレスティアのみになっている。小切手の有効期限は12月末までだ。
幸運を祈る。