理物の盲点

A を kI とあらわせない、二次の実行列として、
AX=XA ならば
X = pI+qA という形で表されることを示せ。

成分計算をすれば、難なくわかるのだけれども、エレガントでない。
ジョルダン標準形にしたらジョルダン細胞の分類で済むから簡単と述べたところ、「実行列」という強烈な突っ込みをもらった。(あ、でも今思えば実行列と交換すれば複素行列と交換するのは自明か。)


これは理物の盲点なのだと思う。



つまり、理物には「問題が美しくない場合には自由に問題を変更してよい」という強力な原理があり、まあ、これを仮に「ディラックの原理」とでも呼んでおこう。ディラックの原理は試験でも適用されることがあったほど、染み付いている原理なのだ。


ん、単に実数よりも複素数に慣れているからだって? まあ、それもあるかもね。