家庭教師

某が中学受験向けの問題が不愉快だといって帰ってきた。
ゴムに錘を10個つけていくときと外していくときに伸び方が違う。では、6個つけて外すとどういうグラフを描くかという問題がでてそんなもん分かるかという。
なるほど。たしかに趣味が悪い。とりあえず、問題の背景としてはヒステリシスのことをやりたかったんだろうね。
完全な勘だけれども、ヒステリシスの原因は、温度か硫黄架橋構造の破壊だろうねえ。
温度といっているのは、ゴムは伸ばすと熱くなるんだ。冷えるから同じ力でよく伸びるようになる。これはちょうど袋に閉じ込められた気体の逆になっている。
もちろん、ばねだって話は同じで応力にひずみが比例するというフックの法則っていうのは応力が弱い範囲で近似的に成り立っているんだ。そこをテーラー展開した一次の項をバネ定数と呼んでいる訳だ。


もう一つは、時間と位置の表から平均速度および瞬間速度を求める問題。そうだね。確かに瞬間速度は求まらない。でも、それ、差が等差数列になっているから二次関数だね。そこで要求されているであろう瞬間速度の推測方法は、数値計算でやるのと一緒だ。そのときに実質的にテーラー展開をして三次以上の項は無視している。それでいいならば、その方法で求めた瞬間速度で近似しても問題はない。