The Economist の記事

http://mezaki.blogspot.com/2010/05/blog-post.html

2010年3月22日、ひとりの男性が成田空港からカイロへ向かう途中、搭乗していたエジプト航空機内で死亡した。

この件については、日本でほとんど取り上げられていなく、日本語の情報がほとんどないので日本語での情報がほとんど手に入らないみたい。

http://www.economist.com/world/asia/displaystory.cfm?story_id=16113280
の翻訳が
http://anond.hatelabo.jp/20100601120843
にあったのだがなんか変な気がしたので翻訳を直してみた。

日本の移民政策
国家の用心棒
2010年5月13日東京 The Economist 印刷版より

警察による身柄確保中の不審死

東京<->カイロ間を飛ぶ、エジプト航空 MS965 の客実乗務員がアブバカール・アウドゥ・スラジュさんの搭乗を見たとき、彼はすでに意識不明であった。その直後、彼は死んだ。日本に不法残留していたガーナ人であるスラジュさんは3/22に強制送還された。このとき、拘束のために手錠をかけてタオルで猿ぐつわをし背後で縛った状態で飛行機に強制的に乗せられた。死体解剖の結果、死亡原因は特定されませんでしたが、彼の妻は遺体の顔に傷を複数見ている。三日後、入国管理局の職員はこう認めた。「我々が行ったことについて残念に思う。」

彼が死んだことによって、物議を醸している日本の移民政策は、ますます注目を集めた。日本は長い間移民を避けてきた。最近は、その傾向がますます強まっている。日本に生まれた子供たちがいる親でさえ、引き離して拘束し、国外退去処分にしている。ビザが切れたが在留したい人たちのために作られた特別在留許可(SRP)が得られそうな人も申請が拒否されている。日本の移民支援団体であるAPFS(ASIAN PEOPLE'S FRIENDSHIP SOCIETY)によると、強制送還がますます頻繁になり手荒くなってきているという。たくさんの不法滞在者が拘留されている日本の入国管理局は特に批難にさらされている。今年だけでも、二人が自殺を企て、一人は虐待を世間に訴え、七十人がよりよい扱いを求めてハンガーストライキを行った。

人口一億二千八百万人の日本では二百万人程度の外国人が合法的に暮らしている。法務省は一月に9万1778人の不法滞在者がいるとした。しかし、この数は、安価な労働力としての中国人労働者のためにもっと多いだろう。英国の移民の人権に関する特派員であるジョージ・ブスタマンテは、先月9日間の日本での調査の結果、合法不法を問わず日本での移民は「人種差別と搾取、それに司法と警察による人権無視の傾向」に直面しているという。

特別在留許可はこの一例だ。有資格者の基準は決まっていない。代わりに、ガイドラインが恣意的に運用されている。そして、特別在留許可を直接求めることはできない。不法滞在者は身柄拘束中に一度だけ許可を求めることができる。それか、警察に自首し、国外退去の手続きの間に特別在留許可がでるかの運試しをすることになる。だから、大半の不法滞在者は口をつぐんでいる。スラジュさんもビザの期限切れで逮捕されたあと、特別在留許可を得られなかった。彼は22年間も日本に住み、日本語を流暢に話し、日本人と結婚していたというのに、特別在留許可は得られなかった。

「なぜ、より厳しい基準に今するのか」スラジュさんの妻を支援している弁護士のコダマ・コウイチは、移民改革支持者である千葉景子法相が昨年任命されたことに伴うものだと信じている。保守派による締め付けであると。警察は、スラジュさんの死亡時に拘束していた入国審査官10人と事件について調査しているが、告訴は一切なされていない。亡きスラジュさんの妻は、夫の死に関する詳細も公式な謝罪も受けていない。この話題は日本社会が避ける話題であろう。報道機関はほとんど報道をしていない。ただ、妻の名前がインターネット上に出たとき、妻の働いていた企業の名前を穢す可能性があるとして彼女は解雇された。