プラセボ
プラセボ効果が不思議なところは、それがマイナス効果と相殺してもプラスに効くことになっているところだ。
人は複雑な系なのだからある摂動を加えたときにその結果が「よい」という極めて高級な概念に合致するのは不可解だといわざるをえない。
とくに「「思い」が全てを変えてゆくよ*1」というのは、典型的な生得的でナイーブな考え方なのでどうしても疑わしくみえる。
というわけで、医学部の学生に資料請求をしてみる。
雑なまとめ of A Comprehensive Review of the Placebo Effect: Recent Advances and Current Thought (Annu. Rev. Psychol. 2008.59:565-90)。
いろいろな機構が働いていそう。
神経生物学的には、無痛覚の効能はしっかりとあるようだ。脳内麻薬でているっぽい。
古典的条件付け(ネズミに薬とサッカリンを与えておいて、薬を切ってもよくなる)が働いているという報告もある。
まあ、なんだ。脳はホルモン出しまくるから感情その他の意識は体に影響を与える。無意識の古典的条件付けによると思われる効果もある。
結構、科学的に分かっているようだ。あとは心-脳-体の関係を分析すべし。