秒速5cm

秒速5cmという新海誠のアニメーションがある。そのコスモナウトという章に、系外探査船を打ち上げる場面がある。以下がそのせりふ。

それはほんとうに想像を絶するくらい孤独な旅であるはずだ。本当の暗闇の中をただひたむきに、一つの水素原子にさえめったに出会うことなく、ただただ深淵にあるはずと信じる世界の秘密に近づきたい一心で。僕たちはそうやってどこまで行くのだろう?どこまで行けるのだろう?

いや、毎秒100億個は優に会う。

聞いた瞬間に違和感があって軽く評価。薄いところの星間物質といっても立方センチあたりひとつくらいはある。一平米くらいのサイズだとして、相対速度をまあ宇宙速度程度として秒速十キロ。
よい場面なのに物理的な思考が邪魔をして、ちょっと悲しくなった。

上の引用は海外の人が聞き取ったもののようでちょっと間違えていたので修正した。
「秘密に近づきたい神殿。」->「秘密に近づきたい一心で。」
昔は、こういう間違いを見つけると知らせていたし、海外の人のために日本語の聞き取りをしたこともあったなあ。

たしかに、前の「い」とくっついて消えているけれども、なかったとしたら「し」の出現タイミングが違うんだよな。