安田事件

死刑廃止論で有名な安田好弘弁護士を強制執行妨害で逮捕された。
簡単にいうと、中坊公平弁護士率いる住管が不良債権を抱えた貸しビルかなんかの会社の粗捜しをしていたところ不正経理らしき痕を見つけ、刑事告発*1したところ偶然にも安田弁護士が顧問をしていて逮捕してみた、っていう事件。
検察側の主張によると、ダミー会社を作ってそこに財産を移すことが仮装譲渡にあたるっていうんで、
弁護側の主張によると、実体のある子会社を作りそこに賃料振り込ませるのは(借りたほうにも利益があるので)違法性がない。
っていうか、会社の経理検察側の証人にしているが、そいつが退職金名目で横領してたっぽいんだが。


結局、一審は無罪判決だったが、二審は罰金50万円だったそうだ。
マスコミが安田弁護士逆転敗訴というニュースを流していた。


しかし、私はまったく別のことを考えていた。求刑懲役2年で罰金50万円は値切られすぎだ。
これって検察側の敗訴じゃないのか。


分からんときには、とりあえず詳しい人に聞く。


「懲役だと欠格事由になって弁護士資格が取り上げられるから懲役と罰金では雲泥の差だね」
「無罪を主張しているんだから敗訴じゃないかな」
「検察官のキャリアに響くだろうから検察官も敗訴だろうね」
「実は勝訴敗訴はそれほど法学用語ではない。実際の法廷で使われることはまずない」


つまり、勝訴敗訴ということばをみたら、満足不満足という言葉に置き換えるのがいいんじゃないかな。

*1:で、いいんだよね