すべてのものには関係がある

 \Huge \forall x \forall y \exists R (x R y)
これ感覚じゃなくって数学だとトリビアルな定理なんです…
http://d.hatena.ne.jp/nuc/20050504/p3
数学用語の「関係」と日常用語のそれのギャップを楽しんでるかんじで。



集合:いくつか"もの"を含むもの。
A={0,1}
B={a,b,c}
は、それぞれ 0,1・a,b,c を要素とする集合。
0∈Aと書く。

部分集合:集合の一部の集合。
C={a,c}
はBの部分集合。C⊂Bと書く。

順序対:順番の決まった組。
たとえば、(3,4)は、ひとつめが3、ふたつめが4の順序対。<3,4>と書くこともある。{{3},{3,4}} と定義するときもある。

直積:AとBの要素からひとつずつ選んで作った順序対全体の集合。
A,Bが上の例のときは
A×B={(0,a),(0,b),(0,c),(1,a),(1,b),(1,c)}

AとBの上の関係:A×Bの部分集合。
R={(0,a),(0,c),(1,b)}
は関係。(0,a)∈R を 0Ra と書いて、0とaに関係Rがあるという。
(3<5 みたいな感じです。)



なので、
「ミラノとミラノサンドって関係あるの?」といわれれば、
A={ミラノ}
B={ミラノサンド}
R=A×B={(ミラノ,ミラノサンド)}
という関係を作れば、
(ミラノ,ミラノサンド)∈{(ミラノ,ミラノサンド)}
なので
ミラノ R ミラノサンド
という具合に関係が作れてしまうのです。

なんで、A×Bの部分集合をAとBの上の関係と呼ぶかというと、普通の関係のよい拡張になっているからです。
たとえば、3 < 5 というのは 3 よりも 5 が大きいという関係ですよね。そこで、Nを自然数の集合として N×N という集合のうち右側のほうが大きいものを集めて、< と呼んでいると考えると、これが丁度「より小さい」という関係になって好都合なのです。

すべての男女には関係がある。