セミナー
3.6 The dressed Two-Level system: Floquet States
フロケ理論は周期的に時間依存なハミルトニアンを無限次元の行列で表現される有効な時間非依存なハミルトニアンに大抵の場合変換してくれる。
この事実により静的なハミルトニアンの近時法は応用される。
とはそれぞれ2準位系の基底状態と励起状態を表す。という仮定をする。
時間に依存するRabi周波数は
とかける。連続波の励起に対してはは時間変化しない。3.6章の議論を通して、はレーザーの搬送波の周波数からなると考えてきたので次の仮定をする。
2準位の場合はさっきの式が出てくる。これを時間非依存な無限の項で置き換えて、とを定義して(こうしても一般性を失わない)とする。
という静的な無限次元フロケ行列の固有値問題に帰結した。
というように並べることにすると
斜体の0がに対応している。小さなRabi周波数()ではほぼ対角成分が固有値になっている。図3.12(a)で見たとおり。大きなRabi周波数では対角成分が隣り合う固有値をカップリングする。これは3.11,3.12(b)で説明され、3.15で概略的に別の角度から見た。この行列の固有ベクトルはフロケ状態、光によってドレスされた2準位系の固有状態と呼ばれる。フロケ状態に関する拡張は役に立つこともある。
Jaynes-Cummingsモデルは非対角成分が入ってこない範囲で古典的に説明する。たとえば、 は一つの励起状態の電子と二つの光子といったように。相互作用があると混合状態を得る。
問題3.8
のときにレベルダイアグラムを描け。
解
図3.18参照。分裂の幅は狭くなる。
4.1 Linear Optics: The Drude Model
質量、電荷の自由電子がレーザー電場に動かされている状況を考える。これはNewtonの第二法則から
これは、(3.1)と比べるとの状況にある。
体積Vあたりにの電子がある状況でこれを解くと
ただし、
とプラズマ周波数を定義した。Note:このプラズマ周波数は電子密度のルートに比例して増える。また、誘電体中ではではなくてに置き換えねばならない。
電子雲ではなくて個々の電荷があるならば振動する加速度はトムソン散乱を引き起こす。これは空を青くする、電気双極子のレイリー散乱のようなものである。散乱される光は入射光と同波長である。図4.5(a)にトムソン散乱のよく知られた図がある。
電子を動かしている光の強さとなにかのエネルギーを関係付けられるでしょうか。これができれば、2準位系のRabiエネルギーのようなものにあたるはず。の包絡線を持つx方向に偏光したレーザー電場を考える。
運動エネルギーの平均は、
これをpondero-motive energy aka wiggle or quiver energy と呼ぶ。
例4.1
として、GaAsのパラメータでは
として、ZnOのパラメータでは
結晶電子の最大加速度はで非常に大きい。