レイノルズ数

Reynolds数をあげるためなんだなあと思った。と書いてみてから、Reynolds数があがるのだなあと思った。に思いなおした。

とローカルにある古い日記に2月ごろに書いた。ちょっと躊躇したがせっかく授業でしているし、 Reynolds数がよく分かると思うので説明する。
流体というのは液体と気体といったものだ。自由に形が変わる。
ところが、なんと流体のおおまかな性質は慣性(動き続けようとする)と摩擦(周りにあわせようとする)との比だけで決まるのだ。そして、これをレイノルズ数と呼ぶ。
このレイノルズ数が、大きいと慣性の効果が強くなって乱流という渦巻いた感じになり、小さいと摩擦の効果が強くなって層流という揃って流れる感じになる。
そしてこれは次のような形をしている。
\Large Re = \frac{\rho v l}{\mu}
なんだか訳の分からない式やね。ちなみに、vは代表的な速度、lは代表的な長さ、\rhoは扱っている流体の密度、\muは(その物質固有の)粘性をあらわしている。つまり、密度 速度 長さ をかけて 粘性で割ったものということだ。
ここで精液を考えよう。これはべとべとなほうが、つまりレイノルズ数が低いほうがいい。なぜならば、摩擦がないと流れ出てしまうからだ。ところがレイノルズ数が高いと粘性の効果が効きすぎて、移動させにくいということでもある。これは非常に困る。
ここで生物はこの両方をとるためにすばらしい解決策を見出した。
平常時のレイノルズ数を下げる(粘りを増やす)ために、粘性をできるだけ大きくし、密度を軽くする。
そのうえで、射精の瞬間は、口径を小さくしさらに速度を上げることで、できるかぎりレイノルズ数を上げているのだ!!
もう一度、この式を見てみよう。
\Large Re = \frac{\rho v l}{\mu}
あれほど煩雑だった式がすっきり納得できたと思う。


こういう文章は詳細に書けば書くほど、怪しさがなくなるらしい。