専門用語

0.物理学の用語は日常用語から激しい拡張を受けています。それによって元のものとは似ても似つかぬものになっていることが多々あります。大体、日常用語の〜〜というのは本当にいい加減なもんですよ。
1.サッカーの説明として「サッカーボールは球と思われているが、実は縫い目のでこぼこがあるので完全な球ではない。」というのは変だと思いませんか? 興味の行く方向が変なんですよね。正しいか否かとは別の次元に「変か」というのがあります。
2.これは物理学側にも責任はありますが、ある程度プロパガンダの要素があります。つまり、研究機関が金を取るために(或いは僕のような学生を集めるために)、分かれば当たり前のことをさも不思議そうに表現するので、真に受けると哲学や宗教に走れます。(たとえば、シュレディンガーの猫はサロンで貴婦人の気を引くために考えられたとか。)
3.例えば「power」と「force」は違うものです。数学用語の「濃度」を「濃さ」に置き換えた瞬間に意味がなくなります。でも、「高さ」と「高度」だと、前者に意味があります。この区別ができずに聞いた話を表現するとひどいことになります。