スピンは本当に回転しているのか

要するにさあ、粒子だとか波動だとかいう概念が激しい拡張を受けているのにもかかわらず、物理への興味をアジる(?)ために、粒子で波動なんだ不思議だよねん、という表現が使われるわけだと思いますよ。
マクロの回転とミクロのスピンが同じであるかと問われてば、そこは僕は不可知論よりも強くでたい。つまり「同じである」と云うところ自体が日常の感覚を前提に議論している。それゆえに命題自体が無意味であると。
たとえば「この世の中全体はどこかの計算機の中のシミュレーションかもしれない」という言説に対して、では「その計算機は我々が思い浮かべる計算機と同じか」と問えば、この世の外にあるものとの比較なのだから言及不可能な命題であろう。(そして巨大基数と絡めて、華麗にトンデモに走るのです。)
結局、何か物が回転しているというのは、視覚的に一定周期で同じ状態が見えて、ある軸の周りで視点を変えても位相がずれただけになる、みたいなのを想定しているのだろう。そうすると、観測機器を通して同時に複数の方向からスピンをみるなどということはできないから拡張された回転概念にならざるを得なくて。
日常用語の「回転」は非常に無能だけれども、アナロジーが使える可能性があるならば、スピンは回転しているととりあえず思っておけば、どうするかの予想を立て程度には使えるのかな。


適当すぎ。たぶん、しっかり定義されていない言葉をいじくっているのだからいつもこれくらい適当なのだろうが。