集合論

ぎゃあ。名指しですね。

事象っていうのが、微妙な表現でなんともいえないですが、とりあえず集合のことにしましょう。

もともと集合というのは、ものの集まり程度の意図で使われていましたが、このような naive な集合論ではラッセルのパラドックス等の矛盾が出てきて、任意の命題が真になってしまいます。
それで公理的集合論がいくつか作られました。その中で最もよく使われている ZF に関して書きます。
http://d.hatena.ne.jp/nuc/20050503#p15

ZFでの集合とは、これらの公理から作られるものですから、ZFで扱えるものが集合です。だから事象が集合を指すならば集合論で扱えるものが集合(つまり事象)です。集合といっても、自然数に実数、プログラミング言語でいうところの list や function や 不等号といった関係みたいなものも集合(の一形態として定義されているの)です。

さてさて。自然数の集合を考えます。これは無限公理から集合です。で、その部分集合がどれくらいあるか評価してみましょう。カントール(というクロネッカーにいびられた人)によると濃度はアレフです。ところが、集合論で使える文字(というか人間が書ける文字)は有限です。そして、式の長さというのは有限だから、結局、式で表現できる濃度は可算無限になります。だからほとんどの整数の部分集合は表現できません。という意味で、自然数の部分は全部集合になって欲しいなと思っても、表現できないもの(集合でないもの)がほとんどです

突っ込み&撃墜歓迎。

可算無限とアレフ、ってなんぞや。
クラスって何? マクロ定義。
ZF と ZFC を比較する。非可測集合が作れるか。
圏論のこと。