和辻哲郎

和辻哲郎の風土って血液型占いっぽい、というのが reconfirm された。
なんだろう。とりあえず、思っただけなのに価値があると思われている気がする。


さて、血液型はなぜ存在するのだろうか。これは遺伝的な多型というものと関わっている。遺伝子を構成するDNAの上に発現するが"どちらでもいい"場所があって、それがどれであっても遺伝病にはならないというものだ。このどちらでもいい場所が何であるかで、ABOといった血液型は決まる。
血液型占いは、まあいいとしよう。残念ながら結果が出なかったというのが実際のところだ。相関出たら楽しいね。(しかし、性格を調べられるんだったら直接性格調べろよ、新聞やニュースを見ずに、阪神ファンの親父の顔で勝った負けたを判断するようなものじゃないか。)

ここでドーパミントランスポーターの話を。ドーパミンというのは代表的な脳内神経伝達物質だ。神経には電気信号が流れているという話は聞いたことがあるかもしれない。しかし、神経と神経の間は実は電気的な方法でやりとりをしているのではない。実はシナプス間隙とよばれる極微小な隙間があってその間は電気が流れられないのだ。神経同士は、このシナプス間隙に神経伝達物質を放出することで情報を伝達している。
たとえば、湖の対岸にいる相手にメッセージを伝えるために、大量の砂糖を撒くことをイメージすればよいかもしれない。相手が湖の水が甘くなったことに気がつけばそれでメッセージが伝わるだろう。ところが、湖の水が徐々に流れていかなければ、一度きりしか使えない。そこでこの砂糖を湖から除去する必要がある。そして、またメッセージを伝えるために除去した砂糖を再利用したらよいだろう。
実はドーパミントランスポーターがこの役割を担っている。ところが、このドーパミントランスポーターは遺伝子多型が存在する。で、この多型は少しだけ除去効率が違うの。つまり、長い間メッセージが伝わり続ける人とそうでもない人がいるということ。これが何かに影響を与えそうな気がしない? 実はこれが「新奇性追求傾向」と相関があるという報告があるんだな。日本人の95%がほとんど同じ型になるのだが。教養学部のときにとある研究室で僕は自分のを調べてもらった。一番多いのになった。